京都大学附属病院が、1型糖尿病について、iPS細胞から膵臓の組織を作製し、患者に移植する治験を早ければ来年から始めます。
京都大学附属病院によりますと、膵臓の細胞が正常に働かず血糖値を下げるインスリンが分泌されない1型糖尿病について、iPS細胞から膵臓の組織を作製し患者に移植する治験を来年にも始めるということです。
1型糖尿病患者はインスリン製剤を毎日注射する必要がありますが、血糖値が下がりすぎると神経機能が低下し、意識障害などが起こる場合があります。そこで、健康な人のiPS細胞からインスリンを分泌する膵島細胞を作製し、シート状に加工したものを複数枚患者の腹部の皮下に移植するということです。
今年8月下旬に京大の治験審査委員会で承認され、国が所管するPMDA=医薬品医療機器総合機構に計画書を提出したということです。
京大と武田薬品工業との共同研究を進める「オリヅルセラピューティクス」が膵島細胞の作製を担当し、早ければ来年から20歳以上65歳未満の患者3人に治験が行われる予定です。
京大などは2030年以降の実用化を目指しています。
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