市民講座「インスリンと糖尿病」令和7年5月8日開催

市民講座「インスリンと糖尿病」令和7年5月8日開催

「インスリンと糖尿病」
和歌山県立医科大学 医学部 内科学第一講座 森田 修平 准教授​
 インスリンは血糖値を調節する際に重要な働きをします。古来、人間は飢餓状態に対する防御機構が重要であるとされ、血糖値を上げることができるホルモンが、私たちの体内には複数存在します。一方で、インスリンは血糖値を下げることができる唯一のホルモンです。
 通常、私たちは食べ物を食べると、その中の炭水化物を分解してブドウ糖(糖)に変え、エネルギーとして使います。この過程で、インスリンは重要な働きをします。一方で、糖尿病では、インスリンがうまく分泌されないか、もしくはインスリンがうまく働かないことから、ブドウ糖をうまくエネルギーに変えることができません。結果、血糖値を下げることができなくなります。
 このように血糖値を下げる唯一のホルモンであるインスリンは、飽食の現代においては糖尿病とも大きく関わります。血糖値が高い状態がつづくと、私たちの体には様々な障害を引き起こされます。インスリンの働きにふれることによって、糖尿病の早期発見・治療に繋げていただければ幸いです。

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