糖尿病治療薬の「マンジャロ」が、“やせる薬”との認識が広がっています。その影響で、SNSを中心に違法な売買が横行し、検挙者も出る事態になっています。医師は、健康被害につながる恐れも指摘しています。
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福岡市で4日、「マンジャロ」について聞いてみると。
■街の人
「存じています。食欲が全然湧かなくて、気持ち悪い、吐き気がするみたいなのは見たことはあります。」
Q.周りにマンジャロを使っている人はいますか?
「結構いますね。中毒になるみたいな。もっと痩せたい人もいるから。」
「やはり痩せたいとか、きれいでありたい気持ちが強いので、危険ということに目をつぶって、やせられるならと手を出してしまいそうだなと思います。」
FBSが取材した10代から20代の女性は、全員が「マンジャロ」を認識していました。
「マンジャロ」は本来、糖尿病の治療薬として医師から処方されますが、今、若い世代を中心に“やせる薬”として広がっています。
こちらの美容クリニックのホームページ上には「ダイエット注射」「手軽にダイエット」という表記がありました。
自由診療で、「痩身(そうしん)用」として処方しているとみられます。
SNS上では。
■田中初奈アナウンサー
「SNSでマンジャロと検索してみます。取引目的のような内容が確認できますね。」
処方薬にもかかわらず、違法な売買が行われている疑いもあります。
この「マンジャロ」をめぐり、警察も動き出しました。
■読売テレビ・山口杏奈記者
「女らは、ダイエット目的で入手したこちらの薬を無許可で販売したということです。」
大阪府警が6月2日に公開したのは、押収品の注射器です。
「マンジャロ」を不正に販売したり、自宅に保管したりした疑いで、会社員の女など20代から30代の男女3人が書類送検されました。
会社員の女は、任意の調べに対し。
『病院で処方されたマンジャロをSNSで販売した』
“やせる薬”として広がる現状に、医師は警鐘を鳴らします。
■福岡輝栄会病院 糖尿病・肥満症センター 田尻祐司センター長
「非常にやせたい願望が強い方が、標準体重か、やせ気味なのにマンジャロを使うことによって食欲がピタリと止まってしまい、そうなると消化管の副作用であるおう吐、吐き気なども起こるし、貧血を起こしたり、月経不順になったり、ひどい場合には救急車で病院に運ばれる可能性はある。」
友人が利用していたという人は。
■街の人
「(友人が)立ちくらみや、仕事に支障があったり。立てないし、すぐ倒れてしまう。」
健康被害の情報を集める独立行政法人「医薬品医療機器総合機構」によりますと、2023年度からの3年で「マンジャロ」使用による副作用の報告はおよそ850件に上っています。
中には、急性膵炎(すいえん)や肝炎など重篤な症状の報告もあります。
さらに、医師は「マンジャロ」を使った極端なダイエットは、逆に大幅な体重増加につながる可能性があると指摘します。
■田尻センター長
「(摂取する)エネルギーを減らすと、最初に落ちていくのは筋肉。マンジャロを使う前はそんなに太っていない人でも、これを使ったことによって筋肉がなくなり基礎代謝が落ちるので、また普通に食べだすといっそう体重が増える恐ろしい現象になると思います。(Q.マンジャロをやめたら一気に?)はい、一気に太ります。以前の倍くらいのスピードで太ると思うので、そういった意味では非常に危険です。」
国も、2023年に「マンジャロ」の適応外使用について「安全性および有効性は確認されていない」として注意を呼びかけています。
重大な副作用を引き起こす可能性もある「マンジャロ」。
手軽さに潜むリスクについて、一歩立ち止まって考える必要があります。
※FBS福岡放送めんたいワイド2026年6月4日午後5時すぎ放送
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