1 全体像
こんにちは、薬剤師ロクガツです。糖尿病治療薬は、大きく分けるとこの9種類。今回は、インスリンを効きやすくする薬、チアゾリジン薬を見ていきましょう。
2 どんな患者さんに使われる?
チアゾリジン薬は、インスリンは出ているのに効きにくい、インスリン抵抗性がある患者さんで選ばれる薬です。
インスリンを新たに出させるのではなく、今あるインスリンが働きやすい環境をつくります。肥満や内臓脂肪の蓄積は、インスリン抵抗性を考える手がかりの一つです。
3 作用機序
チアゾリジン薬は、脂肪細胞にあるPPARγという核内受容体のアゴニストです。
PPARγに働くと、前駆脂肪細胞が、小型でインスリンが効きやすい脂肪細胞へ分化します。この小型脂肪細胞が、血液中の余分な脂肪酸を受け止めます。
すると、筋肉や肝臓など、本来は脂肪をため込みすぎてはいけない場所の脂肪が減り、インスリンが効きやすくなります。
さらに、PAI-1、ピー・エー・アイ・ワンを減らし、血栓ができにくい方向へ働くことも、抗動脈硬化作用の一因と考えられています。
4 薬の特徴・観察ポイント
一方で、PPARγは腎臓にもあります。腎臓でナトリウムを再吸収しやすくなると、水分も一緒に体内へ戻ります。
そのため体液が増え、浮腫や体重増加につながることがあります。さらに、心臓に戻ってくる血液量も増えるため、心臓に余力が少ない患者さんでは、心不全を悪化させることがあります。
だからチアゾリジン薬では、血糖値だけでなく、体液が増えていないかを見ることが大切です。
5 まとめ
今日のポイントです
チアゾリジン薬は、脂肪のため方を変えることで、インスリン抵抗性を改善する薬です。
ただし、腎臓で水分をためやすくし、浮腫や心不全につながることがあります。受け持ち時には、体重、むくみ、呼吸状態をセットで確認します。またお薬について一緒に楽しく学びましょう。それではまた。