百年間 糖尿病だけを追った、その先に肥満薬があった

百年間 糖尿病だけを追った、その先に肥満薬があった

デンマークの製薬会社ノボ・ノルディスクは、1923年の設立以来ずっと糖尿病の薬を作ってきました。2010年代の初め、新しい糖尿病薬の臨床試験で、血糖値だけでなく体重も落ちることが分かります。百年ものあいだ一つの井戸を掘り続けた彼らに訪れた、偶然の幸運でした。

実はこの会社の始まりも、偶然の幸運に近いものでした。
創業者はノーベル賞受賞者アウグスト・クローグ。妻マリーが糖尿病を患っていました。1900年代初めまで、糖尿病は死の宣告に等しい病です。

1922年、カナダの医師フレデリック・バンティングらがインスリンを発見します。知らせを聞いたクローグはすぐ彼に会いに行き、生産の許可を願い出ました。バンティングの答えは「権利金はいらない、人類全体のために使ってほしい」。
その意味を誰よりも分かっていたクローグは条件を受け入れ、翌1923年に会社が生まれます。

約束どおり収益は研究基金に積まれ、今では世界最大級の財団になっています。

【出典】
・Novo Nordisk / Novo Nordisk Foundation 公開資料
・August Krogh / Frederick Banting (en.wikipedia)

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